ローマの神々と歴史人物描いています
ラティウムの神だけではなく、イタリアを中心にエトルリア、ギリシャ、小アジア、ケルトから来たような、ローマで信仰のあった神々も幅広く含めています。
たまに歴史ネタもつぶやきますが、初心者なので悪しからず。
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これまで参考にした本たち。随時増やします
【ローマ神話関連】
変身物語(上下)オウィディウス 中村善也訳 岩波書店
祭暦 オウィディウス 高橋宏幸訳 国文社
ローマ建国記(上) リーウィウス 鈴木一州訳 岩波書店
ローマ建国以来の歴史2 リウィウス 岩谷智訳 京都大学学術出版
アエネーイス ウェルギリウス 岡道男/高橋宏幸訳 京都大学学術出版
牧歌・農耕詩 ウェルギリウス 小川正廣訳 京都大学学術出版
英雄伝 プルタルコス (いろんな訳を見たのでどれだったか…)
Roman Antiquities Dionysius of Halicarnassus, Earnest Cary, Loeb classical library
ローマ神話 スチュアート・ぺローン 中島健訳 青土社
ローマ神話─西洋文化の源流から─ 丹羽隆子 大修館書店
ローマ神話の発生:ロムルスとレムスの物語 松田治
ローマの起源: 神話と伝承、そして考古学 アレクサンドル・グランダッチ 北野徹訳 白水社
ヴィジュアル版ローマ神話物語百科 マーティン・J・ドハティ 龍和子訳 原書房
ラルースギリシャローマ神話大辞典 ジャン=クロード・ベルフィオール 金光仁三郎他 大修館書店
ローマ宗教文化事典 レスリー・アドキンス/ロイ・A・アドキンス 前田耕作監修 原書房
ギリシャ・ローマ神話辞典 高津春繁 岩波書店
ローマ建国の英雄たち : 神話から歴史へ / グスターフ・シャルク著 ; 角信雄, 長谷川洋訳
ローマ都市の起源 エイナル・イシュタード 浅香正訳 みすず書房
古代ローマの若者 長谷川博隆 三省堂
ローマの祭 夏と秋 ジョルジュ・デュメジル 大橋寿美子訳 法政大学出版局
古代イタリア・ローマにおけるアエネアス伝説の需要と天界 平田隆一
The Romans and Their Gods in the Age of Augustus, Ogilvie
Greek and Roman Religions, Denova
Was the Capitoline Triad Etruscan or Italic?, the American Journal of Philology, Ines Scott Ryberg
Mars the Lustral God, Vincent J. Rosivach
【歴史・文化関連】
古代ローマの24時間 アルベルト・アンジェラ 関口英子訳 河出書房新社
古代ローマの女性たち ギイ・アシャール 西村昌洋訳 白水社
ラテン語図解辞典―古代ローマの文化と風俗― 水谷智洋 研究社
古代ローマ軍団の装備と戦法 長田龍太 新紀元社
古代ローマごくふつうの50人の歴史 川島思朗 さくら舎
SPQR ローマ帝国史 メアリー・ビアード 宮﨑 真紀 亜紀書房
Costumes of the Greeks and Romans Thomas Hope, Dover
The Uniform of the Roma World, Kevin F Kiley
【エトルリア神話関連】
エトルリアの興亡 ドーラ・ジェーン・ハンブリン 平田隆一訳 タイムライフブックス
エトルリア人 ローマの先住民族 起源、文明、言語 ドミニク・ブリケル 平田隆一監訳 斎藤かぐみ訳 白水社
大英博物館双書 エトルリア語 ラリッサ・ボンファンテ 小林標訳 大芸書林
エトルリアの壁画 M.パロッティーノ他 新喜久子訳
ローマ帝国における臓卜師(haruspices)の盛衰の諸要因 平田隆一
The Religeon of the Etruscans, Nancy Thompson de Grummond and Erica Simon
Mares, Maris, Mars, and Archaic Gods G. Hermansen
【ギリシャ神話関連】
ギリシャ神話 アポロドーロス 高津春繁訳 岩波書店
神統記 ヘシオドス 廣川洋一訳 岩波書店
イリアス ホメロス 松平千秋訳 岩波書店
ギリシャ神話 呉茂一著 新潮社
四つのギリシャ神話『ホメ―ロス賛歌』より 逸身喜一郎・片山英男訳
ギリシャ・ローマ神話 ブルフィンチ 野上弥生子訳 岩波書店
ギリシャ神話 ロバート・グレイヴス 高杉一郎訳 紀伊国屋書店
図説ギリシャ神話「神々の世界」篇 松島道也 河出書房新社
ギリシャ神話 フェリックス•ギラン 中島健訳 青土社
オリュンポスの神々の歴史 バルバラ・グラツィオージ 西村賀子監訳 西塔由紀子訳
古代ローマの神々や伝承についてのイラストと解説を書いています。
もっとも重要なことは、ローマ神とギリシャ神を別と捉えていることです。これは伝統的なギリシャ・ローマ神話という枠組みを否定するものではあると承知していますが、実際にこれらの神々の間の差異は大きく、歴史や言語学からでも異なる存在であることが分かっています。アポロ、アエスクラピウス、ヘルクレース、カストールとポルックスなどギリシャからローマに入ったことが明記されている神に関しても、「ローマで信仰された姿」ということを強調するためにあえてラテン語表記にしております。
ギリシャ語表記はギリシャの神、ラテン語表記はローマの神です。
また。ローマの12神を指すときには、オリュンポス12神ではなく、ディー・コンセンテース(調和する神々)という呼び名を使います。
したがって、わたしの創作に関して「ギリシャとローマの神って同じですよね?」という質問や「マルスとアレスは同じと捉えていいですか」等のコメントは、場合によっては無視する場合がありますので、ご了承ください。
他の方がギリシャとローマの神を同一視することに関しては全く問題ありませんので、それは気になさらないでください。
興味のあることは
•ローマの神々の歴史と信仰
•ローマの逸話
•文学(アエネーイス等)
•ローマ建国伝説
•古代ローマの芸術(ポンペイなどの壁画、モザイク画、彫刻)
•ローマの衣装、軍装、髪型
などです。
「今日、ローマの美術はその独自性を認められている。ローマの宗教にも同様な独自性があると言わねばならない。事実、ローマ宗教の起源と初期の発展はギリシャのものとは異なっていて、両者の運命が交わるのは、ようやく成熟段階に達してからのことである」
──スチュアート・ぺローン「ローマ神話」より
(以下の文章は素人が書いているので、学術的なものではありませんのでご了承ください)
ローマの神々はギリシャと同じだとおもわれがちですが、実はその実態を見てみるとさまざまな違いがあります。
これはもともとイタリアの土着の神の信仰がありました。しかし(少なくとも現在残っている限りでは)独自の神話は少なく、神々も特徴といえるべきものは多くありません。BC4世紀あたりになって流入したのがギリシャ文化です。物語も豊富で、神々の性格も魅力あふれるギリシャ神話を翻訳するにあたって、性格の似ているようなローマの神を入れるという作業が行われました(interpretatio romanaと呼ばれます)。この結果、ゼウスはユピテルに、アテナはミネルウァに、アレスはマルスへと翻訳され、同一視されました。
しかし、ローマの神がすべてギリシャの神として受け入れられたわけではありません。国家がおこなう宗教行事や民間信仰、祭りや願いのことばを見ると、ローマでの神々はやはり「ローマの神々」なのです。
実際のローマでの祭りや信仰をみると、対応するギリシャの神とは違う扱いの神であることは、すぐに分かります。また、ギリシャには存在しない神も多く信仰されていました。
例) ギリシャのアレスは乱暴者という認識で、神殿も少なかったが、対応するマルスはローマの父と呼ばれ、初期ローマでは確固たる地位を持って信仰されていた
しかし現代のイメージでは、ギリシャ•ローマ神話と一括りにされ、その差はあまり注目されていないように思われます。また、ローマだけに存在する多種多様な神々は注目されていません。
…それを踏まえて、わたしの創作は「ギリシャ文化が流入する前のローマ神はどのようなものだったのだろうか」という妄想から端を発しています。
一応、資料から分かることを取り入れてはおりますが、時代や場所によって様々な説があり、ギリシャ神話以上に一定のものがないのが正直なところです。ちょっとだけ資料でわかることから、とんでもない妄想になることが多々あります。