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弓響📚yunari
呪(本誌派)の五悠→たまにSSを書く。五推し。 (執筆傾向:相手固定左右固定、出会ってからはお互い限定貞操観念強固)
オメガだけど「大丈夫、僕最強だから」①(途中まで公開)

アフターにも間に合うかどうかわからなくなってきましたが、多分支部かどこかに上げるのでごゆっくりどうぞです。書きたいところだけ書き散らしてあるので、だいぶ変えるかもしれませんが、それでも良かったらお読み下さい。二期の呪専悟最高ーーー!!

 Ωだけど最強なので、呪術界の腐ったαたちを蹴散らして特に何の不自由もなく生きてきた最強の五条先輩が、宿儺の器、虎杖悠仁(α)に出会って、スタディング(α転換)する話。その結果悠仁くんはビッチング(Ω転換)されることになります。……が、まだ途中なので、最後の方にちらっと五条先輩(Ω)×虎杖悠仁(α)があるだけです。全年齢。

「それで? 俺がΩならどうしたって?」

 呼吸の乱れもなく汗一つかかずに十数人を瞬殺した五条悟は、倒れ伏し呻き声を上げる馬鹿共を睥睨した。

 深夜、うらぶれた街の廃工場。よくある任務の現場だったが、今夜そこに潜んでいたのは呪霊ではなかった。

 こいつらは揃いも揃ってα。呪術師には多いとはいえ、腐った馬鹿は何人揃ってもただの馬鹿だ。

 反撃され、自分が狩られる側になるかもしれないという想像力に欠けている。

「Ωだと思っている相手に手も足も出ずやられて、今どんな気持ち?」

 ねえねえ、と煽りながら一番近くの奴を靴の爪先でつつく。バッチィので蹴りというほどの力は込めない。

 五条を侮り、Ωなら手籠めにして支配してやろうとか番にしてやるとか、おぞましくも身勝手かつ身の程知らずな欲望を抱いて襲ってきた奴らだ。

「αだともΩだとも公言しねーでいると、定期的にこういう馬鹿が湧いて面倒だな。バース性はプライバシーに関わるから詮索しねぇのがマナーだろ? てめェらみたいな血筋やαだってことしか自慢できることがない奴らはガン無視してるけどさァ。他人にまで強要すんなっての」

 αだと公言していない五条悟はΩではないか? というのは、呪術界で囁かれ続けている噂の一つだ。

 この童顔美少女顔がいけないのかもしれない。女だけでなくキモイ男まで寄ってくる。

 「だいたいさァ、この最強の俺がΩに見えるって? 頭だけじゃなくて目まで悪ィなんてご愁傷様ァ」

 ま、実は正解なんだけどな、とは口には出さない。当てずっぽうでもなんかムカつくし。己がαだという嘘は言えない。

 こいつらに聞こえているかどうか知らないが、呪術師は言霊には敏感でなければならない。

  公言していないが――五条悟はΩである。

 Ωではないか? という噂を知った親友や先輩後輩、ほぼ全ての知人からは、「お前のようなΩがいるか」「いたら世も末」「Ωの風評被害」とさんざんな言われようをしているが。Ωなんだよなァ。

 念のため、廃工場を隅々まで見渡して呪霊がいないことを確認する。

 今回の任務が単に五条をおびき出すための罠であり、祓うべき呪霊がいないのならもうこんな場所に用はない。

 五条は呪術師達を放置したままさっさとその場を後にした。 

 クソッタレな気分とは裏腹に、外は満天の星である。

 田舎で灯りも少ないため、なかなかにいい星空だ。明るすぎる都会ではよく見えない星々がくっきり見えるから、地方任務はそれほど嫌いじゃない。

 Ωだというのは、自分でも何かの間違いではないかと思っている。

 バース性にも性同一性障害ってあるのか? とも。

 五条にはΩの自覚など全くない。外見的にも、まだ成長途中で線が細い麗しすぎる見た目はともかくとして、Ωらしいところはどこにもない。性格的にも最強なところも、呪術界きってのαにしか見えないだろーによ。

 そもそもαに全く興味がない。反対に興味を持たれるなんて考えたらオッエー、である。

 男として最強であるのに、Ωとしてαに抱かれる側の自分が想像できないのだ。漠然とこっちが抱く側だろ、と思っている。男でも女でもαでもΩでも、誰にもそういう欲求を感じたことなど一度もないにも関わらず、だ。

 その精神のありようのせいか、好都合なことに一度もヒートを経験したことがない。反転術式が使えるようになってからは、意図的にヒートが起こらないように調整しているせいでもある。過労死寸前まで詰め込まれる任務のどこにも、ヒート休暇なんて取ってる暇がないのも事実だ。

 定期的に馬鹿α共からちょっかいを出されるのは勿論面倒臭いが、全て難なく返り討ちにしている。

 それにしても今夜の奴らといい、懲りねーのは馬鹿だからか?

 以前、こちらは無下限でαのくっさいフェロモンを完全ブロックして、Ωの発情フェロモン――ヒートを起こさなくても反転術式で調整・生成できた――をぶつけて、襲ってきたアルファの呪術師集団を発情させ密室に閉じ込めて放置したことがある。

 数時間後発見された時には、とんでもない地獄絵図が繰り広げられていたらしい。

 ある時その話をどこかから仕入れてきた傑が、「悟、君何か知らないかい?」とうさんくさい笑顔で聞いてきた。

「オエッ。昼飯が不味くなるから聞かせんなよ、そんな話」

 君が関わってるんじゃないのか? というニュアンスを感じたが、素直に認めてやる筋合いはない。知らんふりだ、

 こちとら、気に入りのパン屋の新作菓子パンの、あふれんばかりのバニラビーンズ入りカスタードクリームをこぼさず食べるのに忙しーんだから。今頃掘り返して犯人探しなんて良くないと思いま~す。

 硝子からもジト目で見られたが、焼きそばパンを分けてやったら食べ始めたので口封じ成功。

 傑もどれかいるか? と聞いてやったのに、菓子パンしか残ってなかったせいかため息ついて断られた。うめェーのに。

 それから話題が飯時に相応しいわりとどうでもいい世間話に切り替わり、バカ笑いしながら次の菓子パンに手を伸ばす。

 α同士の大乱交なんて醜聞だし、見下しているΩ相手の失態は大事にしたくなかったらしく、こちらが口をつぐんでいたらお咎めなしになった件だ。御三家の威光もあったかもしれないが、当たり前だな。俺はかわいそーな被害者(未遂)なんだし。もう、終わった話だ。

 それからしばらくして、定期的にわいてくる羽虫のような腐った馬鹿α共を適当に蹴散らしていたら、なんだか呪術界のΩの扱いが随分マシになったとやらで、ΩやΒ、一部のαからえらく感謝された。馬鹿共も少しは学習したのなら、俺の功績なのか? 降りかかる火の粉を払っていただけだが。

 よくわからなかったが、呪術界が良くなったのならいいことだ。老害どもや、男尊女卑かつα尊Ω卑の考えの古い奴らは俺も嫌いだし。俺が好きなように振る舞って、それが誰かのためになったのなら万々歳。

 ↓ その② 下に続きます。 ↓

オメガだけど「大丈夫、僕最強だから」②(途中まで公開)

↑ その① ↑ からお読み下さい。

 ――そんなふうにΩの自覚のない五条は、天上天下唯我独尊、現代呪術師最強として、これまで特に不自由も感じず、好きに生きてきた。

 誰かを恋愛的な意味で好きになったこともない。

 幼少時から汚い欲に塗れた呪術界を生き抜いてきたせいか、特にαに対しての忌避感が強いし、後継者問題がややこしいので気軽に遊ぶことも望ましくない。五条をαだと思ってフェロモンをぶつけてくるΩや、自分に自信のありすぎる女から迫られるのにもうんざりしている。

 術式に目覚めてからは無下限で不快なものを除外するのが当たり前だったため、少し潔癖の気があり、他人に触れられたくないと思ってしまう。特に常時発動できるようになってからは、心を許した一部の友人知人相手にしか無限を解いたことがない。

 運命とやらと出会ったら、さすがに違うのかもしれないとは思う。

 Ωである自分には違和感しかないが、五条本家や分家の奴らにΩでは五条家当主として示しがつかないから、「ビッチングしてαになればよろしい」などと言われるのは何か違ェだろ、と断固拒否した。

 最強だから別に困ってねーし。Ωだろうがなんだろうがそれが俺であり、ありのままの五条悟だ。

 俺の運命のαとやらが存在するものならさっさと出て来い、返り討ち(?)にしてやる、と謎の対抗心を燃やしていたりする。

(中略)

「Ωだけど」

 組み手の相手をしていて何度も繰り返した動き。

 まだまだ悠仁の攻撃のパターンは少なくて意図がバレバレだから、毎回同じ形で組み伏せて「まいった」をさせていたら、悔し泣きされたのもイイ思い出だ。全然甘くはないけど。

 腕を掴んで足払いで畳の上に押し倒す。いつもと違うのは、そっと優しく横たえてやったこと。僕だって好きな相手にはこのくらいの気遣いはできるのだ。

「大丈夫、僕最強だから」

 口にする一人称にまだ馴染まないなと思いつつ、五条は悠仁を見下ろしながらにっこり笑ってやった。

「全然大丈夫じゃないんですけど!!??」

 オトすための五条の渾身のキメ顔にぽーっとしていた悠仁が、はっと我に返って叫んだ。

 この道場が謎の防音(ついでに過去の高専生の所業により防震防火諸々強化済)でなければ、その声は高専中に響き渡っていたかもしれない。

「うるっさ」

 耳キーン、ってなったぞと言いつつ、五条が顔を顰める。

 そんな表情すら整っているから、悠仁は五条先輩はずりぃ、といつものように思う。思うけど、そういえばそれどころじゃなかった。

「は? 先輩がΩ? 何の冗談……じゃねえの!? それに僕!? いきなりどしたん?」

 わけがわからなくて悠仁はまた叫んだが、今度の声量はどうにか抑えた。

「前々から怖がられるから変えろって言われてたんだよな。αになって番もできるし。切り替えるタイミングとしてはちょうどいいんじゃねーかな、って」

「先輩さあ、僕って言っててもそれ以外の言葉遣いが乱暴だから、違和感バリバリなんすけど」

「はー……生意気。オマエが俺の番じゃなかったらマジビンタしてるとこだぞ」

「えーと、さっきからその番っての、意味わかんねーんだけど。先輩αになるってまさか、Ωだったん!?」

 押し倒されたままする会話ではない、とツッコミをいれてくれる人物が残念ながらここには存在しなかったため、バグった距離感のまま会話は進む。

ここまで!! 本誌とアニメで情緒がぐちゃぐちゃになのでアフターにも間に合わないかもしれませんが、完成したら支部に上げます。二期の悟ーーー!! 可愛い格好いい最高!!

中途半端な展示ですみません。

「初恋泥棒」

支部に公開している『初恋泥棒』2022年7月23発行の短編集サンプルで、呪専ごゆだけ全文公開してあります(SS②と③は先生×悠仁でサンプルのみ)。

SS①「初恋泥棒」(21P)呪専パロ:先輩五条(18)×後輩悠仁(15)……全文公開

  初恋が実らないと死ぬ縛りがある先輩と、後輩悠仁のじれじれ甘々アオハル両片思い。

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18001408

さとる&ゆーじ1

会話のみのゆる~いシリーズ

2ページ目が呪専ごゆです。

「約束はしない」

つき合ってない先輩とゆーじ。両片思い。

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16178751

さとる&ゆーじ2

「ラブコメの才能」

ワンドロお題:「ラブコメ」で書いたもの。

遠回りしてナナメ上にがんばる五条せんぱいと、そろそろじれったいゆーじ。

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16288356

マシュマロ

https://marshmallow-qa.com/yunari999

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